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プログラミングのことや個人的なことを書きます。たぶん。

2月の鑑賞記録【映画】

2月分の鑑賞記録、映画編です。

本・ゲーム・アニメはこっち。 johnmanjiro13.hatenablog.com

映画

1917 命をかけた伝令

1917 命をかけた伝令 (字幕版)

1917 命をかけた伝令 (字幕版)

  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: Prime Video

舞台は第一次世界大戦。ドイツ軍と戦闘中のイギリス軍。

二人の若い兵士が伝令役として前線にいる舞台のもとまで駆けるという話です。

なにがすごいって、120分ある内容を全編ワンカットで撮影していること。 それによって臨場感が半端なく、隠れながら進むシーンや敵から逃げるようなシーンは息を飲んでました。

とてもいい映画。

フォレスト・ガンプ/一期一会

フォレスト・ガンプ/一期一会 (字幕版)

フォレスト・ガンプ/一期一会 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video

1994年製作の映画。僕より年上です。

ベンチでバスを待つ主人公フォレスト・ガンプが隣に座る人々に自分の人生を語って聞かせるという構成のお話。

フォレストは知能的なハンデを抱えていながらもひたすらまっすぐに生きていてとても好感がもてます。彼の語り口も単調なのに心地よく、すぐ映画の中に引き込まれました。

実在の人物や企業が出てくるシーンでは腹を抱えて笑ったし、感動的なシーンでは涙しました。

これは僕の今までみた映画の中でも最高に近い映画でした。絶対に見返すと思います。

花束みたいな恋をした

hana-koi.jp

主演に菅田将暉有村架純を据えた、今年1月に公開された映画。

なんだかもう、めちゃくちゃよかったです。 恋愛映画なんですが、こういう映画にありがちなドラマはまったくありません。彼女が大病を患っていたりもしないし、どっちかが大財閥の御曹司だったりもしないし、ましてやスパイだったりもしない。 ただひたすら現代を生きている普通の二人の、普通の恋愛が描かれています。だから面白い。

この映画には大きな敵も出てきません。二人に立ちはだかるのは、恋愛をしていたら誰しもがぶち当たるありふれた壁。静かに始まり、静かに終わっていきます。

話に出てくる話題も今を生きている人に向けられているんだなと感じます。だから「今」観ないと、数年後に観てもピンとこないかも知れません。

本当に、今が一番美しい、いずれ枯れてしまう、花束みたいな映画でした。

もともとこの映画を観る気はなかったんですが、こちらの動画を観て興味が湧いて観ました。ネタバレ含みますが、よければ。

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

  • 発売日: 2020/03/26
  • メディア: Prime Video

公開当時Twitterで話題になっていた映画。

みんなが言う通り、最初は「かわいいなぁ」くらいだったんですがラストにはもうボロボロ泣いていました。 これは子供に連れられて一緒に観に行った親がやられるやつや。子供向けだからといって侮っちゃだめですね。

これをきっかけにすみっコぐらしがちょっと好きになりました。ざっそうかわいい。

時間も1時間でさっくり観れるのがいいですね。

のび太結婚前夜

3Dのほうじゃなくて旧ドラえもんのほう。

子供のころ観てて久しぶりに観たいなと思って見直しました。 この話で一番有名なのはしずかちゃんのパパがしずかちゃんに語りかける部分だと思うんですが、子供のころ好きだったのは、のび太ジャイアンたちと一緒にお酒を飲んでいるシーンでした。 のび太の真似をしてコーラで「おっとっとっと」とかしてたなぁ。

幼い頃からの友達が、みんな変わらずにずっと仲間でいるっていうのはとても尊いものだなぁと、ある程度大人になって感じました。

この作品だけに出てくる先生とのび太が話すシーンもいいですね。先生にとってはのび太はいつまでものび太なんだなぁ。

久しぶりの旧ドラでしたが違和感なく楽しめたし、懐かしい気持ちでいっぱいになりました。またちょこちょこあの頃のドラえもんを見返すのもいいな。

まとめ

以上、2月に観た映画でした。

個人的にとてもいい映画に出会えた月だったなぁ。フォレスト・ガンプも花束もすみっコぐらしも最高。

1月に読んだ本、遊んだゲーム、観た映画

あけましておめでとうございます。
年末年始で書こうと思ってたんですが書けませんでした。

2021年1月に読んだ本、遊んだゲーム、観た映画なんかをまとめておこうと思います。

宇宙創成(サイモン・シン

宇宙創成(上)(新潮文庫)

宇宙創成(上)(新潮文庫)

フェルマーの最終定理や暗号解読を書いたサイモン・シンが書く宇宙の話。
古代ギリシャから始まり、ガリレオアインシュタインを経てビッグバンに到るまでを知ることができる。
なぜ星を構成する物質がわかるのか? なぜビッグバンが起きたなんてことがわかるのか? そんな長年の謎がすっかり解けて、非常におもしろかった。

本はこれくらいしか読みませんでした。

ゲーム

Cyberpunk 2077

【PS4】サイバーパンク2077

【PS4】サイバーパンク2077

  • 発売日: 2020/12/10
  • メディア: Video Game

世間を騒がせている問題児。
バグを抱えながらも世界観や景色が好きでプレイしていたけど、結局は面白いがゆえにバグの残念さ・悲しさを感じ返金処理してしまった。

サイバーパンクはウィッチャーにはなれなかった……。

映画

ボヘミアン・ラプソティ

ボヘミアン・ラプソディ (字幕版)

ボヘミアン・ラプソディ (字幕版)

  • 発売日: 2019/04/17
  • メディア: Prime Video

Queenを映画化した2018年の名作。
当時観に行こうと思っていて結局観に行かなかった。やっぱり観ておけばよかったな。

Queenのドキュメンタリー的なものを想像していたんだけど、実際は当時のQueenを現在の役者が再現したもの。 Queenというよりはフレディ・マーキュリーの話なんだろうな。演奏シーンにはフレディ本人の音声を使っているらしく、映画館の音響で聴きたかったと心底思った。

最後のライブシーンは再現度も含めてもう圧巻。とてもいい映画。ロケットマンもみたいな。

インターステラー

インターステラー(字幕版)

インターステラー(字幕版)

  • 発売日: 2015/03/25
  • メディア: Prime Video

テネットを手がけることになるクリストファー・ノーランの映画。

地球がもうすぐ滅ぶ近未来に、科学の力をつかって移住先の星を探す物語。 相対性理論とかしっかり考証しているらしく、ふんわりとでもいいからその辺のことを知っていないと難しいかも。大きな重力のそばでは時間が遅くなる(時空が歪む)なんてことも説明もなく話される(「相対性理論は?」「知ってる」くらいの会話で終わる)。

逆にその辺の理論が少しでもわかる人にはめちゃくちゃハマる気がする。科学の力ってすげー!

エヴァンゲリヲン新劇場版(序・破・Q)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

  • 発売日: 2007/09/01
  • メディア: Prime Video

リンクは代表して序。

シン・エヴァンゲリオン劇場版が公開されるということで、それに向けて観た。 エヴァは観たことなかった(破を一度地上波で観たくらい)のだけど、友達が好きだったりあっちゃんがYouTubeで熱弁していた影響で観てみようかなと。 序と破はめちゃくちゃ面白かった。破の後半は地上波で観たときはポカンだったんだけど、あっちゃんの動画を観た後だったのでなんとかついていくことができた。

ただしQ、てめーはダメだ。
動画である程度考察されている内容をしってはいたもののやっぱり最後の方で理解できなくなっちゃった。何を言ってるのカヲルくん……。

シン・エヴァが公開されるのが楽しみ。

オデッセイ

オデッセイ(字幕版)

オデッセイ(字幕版)

  • 発売日: 2016/04/22
  • メディア: Prime Video

インターステラーに続く宇宙もの。
これも公開当時に知り合いが面白いと語っていて観たかったんだけど観れなかった。

火星に置いていかれた男が地球に戻るためになんとか生き延びる話。これも科学の力ってすげー!って映画。 インターステラーと比べると理論がごちゃごちゃ出てくるわけでもないし、設定も面白いので観やすいと思う。子供の頃観てたら結構好きになったんじゃないかな。

個人的にはこういう科学者が知識でがんばる話がとても好きなので、もっとこういうの観たい。

ジョゼと虎と魚たち

joseetora.jp

1985年に刊行された同名小説のアニメ映画版。
フォロワーがめちゃくちゃよかったとツイートしていたので気になって会社を休んで観にいった。

結果めちゃくちゃよかった……。こういうのでいいんだよこういうので。
王道のストーリーで人によってはシンプルすぎると思うかもしれないけど、王道にはやっぱり王道のよさがある。

ボーイミーツガールみたいな話がとても好きなんだよなぁ、昔から。
ジョゼがちょくちょく「なんでそんなことすんの……」って行動を取るんだけど、それも人となかなか関わる機会がなかったからと思えばかわいいもの。

映画館で観れてよかった。感想投稿キャンペーンにも応募しました。配信とかされたらまた観ます。

まとめ

今月は本1冊、ゲーム1本、映画7本でした。

コロナ影響で緊急事態宣言もでたりして、映画が延期したり映画館自体行きづらくなったりしてますね。はやくコロナ収束しないかなぁ。

今月はもう少し本を読もうと思います。

映画『ジョーカー』を観た

注意
この記事は映画『ジョーカー』のネタバレを含みます。
また、書いてある内容はすべて個人の感想です。僕自身映画の評論などに詳しいわけじゃないのでご了承ください。

昨日、10月4日に公開された映画『ジョーカー』を観てきました。

その感想を書こうと思います。

作品概要

本作はDCコミックスバットマン』に登場するスーパーヴィランジョーカーの誕生秘話です。

主人公は人々を笑わせようとコメディアンを夢見る、孤独で心優しい男アーサー。
そんな彼がなぜ悪のカリスマ、ジョーカーになったのか。一人の男が徐々に狂気に陥る過程が描かれています。

その描写の過激さと、以前に公開された『ダークナイト ライジング』のプレミア上映会で起きた銃乱射事件も合間って、海外では映画館が子供に本作を見せないよう呼びかけたり、ロス市警と米軍が警備を強化するなど、異例の対応がとられています。

そんな『ジョーカー』ですが、確かに心に刺さるものがありました。ちなみにバットマンは出てきません。

ここでは個人的にいいなと思った部分を紹介しようと思います。

wwws.warnerbros.co.jp

主演ホアキン・フェニックスの怪演

個人的に魅力を感じた部分として、やはり主演のホアキン・フェニックスの演技は外せません。

本作は、ピエロとして働くアーサーが不良に暴力を受けるオープニングの後、カウンセリングを受けているアーサーがひたすら笑っているシーンから始まります。

アーサーは心を病んでおり、所構わず急に笑い出すという病を抱えています。
そしてその笑い方というのが、本当に苦しそうに笑うんです。
この「笑い」というものが本作の中で非常に大きな意味を持っています。

本作はジョーカーになるまでの過程を描くという性質上、大半がアーサーの描写になっていますが、その中でアーサーが心から楽しそうに笑うシーンは一度もありません。もちろん大声で笑うシーンは多々あるのですが、そのどれもが苦しげな表情で笑っています。

笑うというとてもポジティブな行為をあそこまで苦しそうに演じるホアキン・フェニックスの演技はまさに怪演でした。

何が現実なのかわからなくなる

前述したとおり、アーサーは心を病んでいます。

ストーリーはアーサーの視点で描かれます。たとえアーサーの妄想であったとしても、あたかも実際に起きているかのように描写されます。アーサーにとって救いとなる展開はことごとく妄想です。これらはストーリーの中で妄想だったと判明していくのですが、問題はそのスパンが非常に短いことです。

あるシーンが出てきて、それが妄想だと判明する。このスパンが非常に短いことで、観ている側は何が現実で何が妄想なのかわけがわからなくなってきます。今スクリーンに映されている映像が現実か妄想かはっきりとしないことで、とても不安定な気持ち悪さを心に抱えながらストーリーを追うことになります。そして、ストーリーが進むごとに気持ち悪さは増大していくのです。

むしろジョーカーになった後の方が、考えがはっきりしていて観てて清々しく、気持ちがいいくらいです。

マレーのショーに出るためにピエロのメイクを施すアーサーが見ていた母親の写真。その裏に書かれたT.Mからのメッセージが本物なのか妄想なのか、もう誰もわかりません。

ジョーカーの誕生

ピエロの仕事をクビになったアーサーは、地下鉄で絡まれた証券マン三人を拳銃で殺害します。この事件を機に、貧富の差が激しいゴッサムシティでは、ピエロの扮装をした民衆がデモを繰り広げるなど混乱が広がります。

そんな中アーサーは、母親が精神疾患を抱えていて自分が実は養子だったことが判明したり、恋人だと思っていた女性との関係が全部自分の妄想だったことが判明したりなどして、次第に狂気に陥っていきます。

自分がきっかけとなったピエロの暴動が起こるまで「自分が存在しているかもわからなかった」と語るアーサーは、自分を一人の人間として見ていなかった母親を殺害し、「自分の人生は喜劇だ」と言い放つのです。

その後、以前自分を紹介したマレーの番組から出演依頼が来るとアーサーはこれを承諾。髪を緑色に染めてピエロのメイクを施し、母親の死を悼みに来た元同僚を殺害した後、ショーへと向かいます。

家を出て階段でダンスを踊るピエロ姿のアーサー。予告編でも流れた映像ですが、その時の彼はまさに「ジョーカー」でした。

youtu.be

ピエロの仮面

一人の男が三人の証券マンを殺したことで、ゴッサムシティに広がる混乱。それは、どこかリアルな狂気を感じるものでした。

これは最近僕がSNSを嫌っていることにも起因していると思います。
みな一様にピエロの仮面を被って身元を隠し、匿名的な集団の中の一人としてゴッサムシティを燃やし、警官や富裕層を殺害する彼らには、現代のSNSに似たものを感じました。ゴッサムシティを埋め尽くすピエロたちは、舞台は80年代のアメリカなのに、まるで近未来を見ているかのようでした。

今回はアーサーという男が繰り返し絶望を突きつけられジョーカーが生まれ、周囲の人々にも狂気をばら撒きました。

しかしきっと、誰でもジョーカーになる可能性はあったのだと思います。人は常に細い板の上を歩いていて、バランスを崩した時にあちら側へ落ちるか、こちら側へ帰ってくるかの違いでしかない気がします。

アーサーはきっと、世界中のどこにでもいます。

まとめ

観終わった後は「とんでもない映画を観てしまった」という気持ちでいっぱいでした。
もしそこにピエロの仮面があったなら、それをつけていたかもしれません。

それくらい衝撃的で、自分の内側へ刺さってくる作品でした。好きな映画は何度も映画館で観るんですが、ちょっとこれを繰り返し観るのはきついですね。

けれど間違いなく今年の映画でトップを飾る作品の一つだと思います。